timshelの話

2021年2月のひとりごと
いまの駄文

いまさらエデンの東かよ

と思った血迷える仔羊文学部のみなさん、”エデンの東” 読まれたことあります? いや映画観たとか漫画読んだとかって方もいらっしゃるとは思うのですがまみやですこんばんは。ぼくは成田美名子 先生の “CIPHER” で履修しました。できてねえ。存在を知っただけやん。

 

\ とてもザックリした聖書とエデンの東 /

主(神さま)がアダム(最初の人間)とイヴ(アダムの妻)を創らはったのはええけど、イヴがイケズな蛇にそそのかされよって神さんが食べたあかんゆうてた “善悪の知識の樹の実” を食べてもて、なんしかアダムにも勧めよったんでアダムもソレを食べ、悪いことしよったまま “生命の樹の実” に手ぇ付けられたらかなんゆうて、神さんはアダムとイヴを楽園から追放、その後産まれたカイン(兄)とアベル(弟)の話を題材にしたえらい長い物語。

カイン(農業)とアベル(畜産業)は神さん(イエス)に贈りもんしはんねんけど、神さんはアベルの贈りもんは喜ばはって、カインの贈りもんはシカトしはったん。おもろないカインはアベルを殺しよって、人類初の殺人者になってもうたわけやけど、そら神さんがえげつないことしはるからやろ。

神さんはカインにアベルのことを訊かはるけど、カインは「知らへん、僕はアベルの子守ちゃうねん」と、これまた人類初の嘘を吐きよって神さん激おこ。そこで神さん、カインをエデンの東にある “ノドの地” に追放する時にゆわはったことが “エデンの東” のえらい大事なところどす。

英国版:
If thou doest well, shalt thou not be accepted? and if thou doest not well, sin lieth at the door. And unto thee shall be his desire, and thou shalt rule over him.

米国版:
If thou doest well, shall it not be lifted up? and if thou doest not well, sin coucheth at the door: and unto thee shall be its desire, but do thou rule over it

「あんたがええ子にしとったら受け入れてもらえるやろ、そやけど悪いことしよったら罪は扉の前で待ったはるんや」

そのあと英国版やと「そんでもあんたは罪に勝てるやろ」、米国版やと「罪に勝ちなはれ」とヘブライ語を英訳しはったんですわ。ここ、ヘブライ語ではthou shaltでもdo thouでもなくtimshelやってん。

英では「罪に勝てるやろ」と約束し、
米では「罪に勝ちなはれ」と命令するが、
比では「罪に勝ってもええし、好きにしはったらええ」と選択肢を与える。

エデンの東に出て来る登場人物がヘブライ語を勉強し、英訳された聖書ってほんまはちゃうんとちゃいますやろか、と気付くところが、物語においてとても大切な役割を果たしていてああ、書きたいことってなんだったっけ?

……そうそう、選択肢だ。

神さまは約束したわけでも、命令したわけでもなく、「自分で選んだらええんちゃう?」と選択肢を与えてくれた、と考えると、世の中にはしなければいけないことはひとつもなく、すべて「しても、しなくても、好きにしはったら」であり、する自由もしない自由もどっちもあるよね、って話かなって。

仕事用の調べものをしてる時になんとなくヒットしたページからリンクを飛んで行き着いた「カインとアベル」の話で、こんなに文字を書くことになるとは思わなかった。相変わらずどうでもいい文章書かせたら選手権に出たら上位に食い込む自信はあるけど、その大会にはきっと出ない。