一時保育

2002年の猫日記
毛 玉

可愛い仔猫?

えー、猫に立ちはだかられやむなく猫と暮らすコトになったツレですが、ツレには3人のチビ(人間)がおりまして、どうやら長男が猫アレルギーだというコトが判明致しまして。

ツレも奥サマもチビたちも、それはそれは猫を手放すコトを悩んだのですが、チビの健康には変えられまいと、里親サンを探すコトに決めたワケです。1か月ちょっと一緒に暮らしたワケですから、そりゃ手放す寂しさははかり知れません。チビたちも「また捨てられたらどうするの…?」と、とても不安そう。

で、里親サンを探す間、しばらく預かりましょうというコトでアタクシが猫を引き取りに行ったのですが、奥サマもチビたちも寂しそう…な、なんかオレが猫をさらって行く悪いヒトのような錯覚さえ覚えながら、アタクシは小さな白猫を車に乗せ、家に帰ったワケです。

帰り際、車の中で鳴く猫の声を聞いて奥サマが「あぁ…鳴いてるゥ…」と不安そうに言いました。確かに猫は不安そうに、寂しげな声で鳴いていたのです車が発進するまでは。

車が走り出し、ツレの家から少しずつ遠ざかるにつれ、次第にヤサグれて行く猫の声。寂しそうだとか不安そうだとか、そういう「あぁ可哀想に…」と思えるような、そんな類の声では御座居ません。

明らかに怒りながら文句を言ってる声です。

家に着くまでの30分、猫は延々文句を言い続けておりました。何処に連れて行く気だコノヤロウ、出しやがれコノヤロウ、と。

そしてやっと家に辿り着き、キャリーケースに入った猫をリビングに連れて行きました。

ウチのお猫サマたちはワガママだからなぁ。怒るだろうなぁ。虐められたりしないかなぁ。虐められて居場所なくなったらどうしよう。

キャリーケースには既にわにちゃん、ねねちゃん、むぎ坊が群がっています。パカッとケースの蓋を開けると、3匹のお猫サマが一斉に覗き込みます。

次の瞬間。

それはそれは勇ましく雄叫びをあげ周りを威嚇した小さな白猫。推定年齢5か月程の小さな白猫が、一瞬にしてわにちゃんとねねちゃんとむぎ坊を追い払い、ケースから出ると、悠々と部屋の中を探索し始めたのです。

…有り得ない。

2階に連れて行くと、今度はねろと遭遇し、凄まじい雄叫びをあげ両手で床をバンバン鳴らし、ねろに近付き猫パンチを見舞ったのです。ねろは何が起こっているのか把握出来ず、呆然とされるがまま。そして小さな白猫はマメちゃんを見つけると、唸るマメちゃんを追い掛け回し、えびちゃんを見つけるとえびちゃんを威嚇して、もどきちゃんのケージを覗き込み威勢良く吠え、ぶーちゃんを追い掛け回し、総勢8匹の我が家のお猫サマを蹴散らし王様の椅子を手にしたのでした。

待てよ。聞いてねぇよこんな話。

こんなに強くてたくましいコだったなんて聞いてねぇぞ!縮こまって隠れてしまったウチのお猫サマたちをどうしてくれるんだ!

小さな白猫は、誰も居なくなったリビングで悠々と寝てしまいました。